斜め磁化システムについて
ハードディスクのプラッター(記録面)に対し、斜めに磁界を印加することで、磁気データ消去が難しいとされている「垂直磁気記録方式ハードディスク」の磁気データ消去を150%効率化し、更に確実な磁気データ消去を可能にするシステムです。(特許取得済み)
垂直磁気記録方式ハードディスクは2005年頃から販売され、現在では大容量ハードディスクのほとんどに採用されている一般的な記録方式であり、磁気データ消去装置として、垂直磁気記録方式ハードディスクの確実な磁気データ消去は必要不可欠な機能です。
垂直磁気記録方式ハードディスクを、より確実に磁気データ消去するためにアドバンスデザインが採用したのが、磁気データ消去効率の高い「斜め磁化システム」です。垂直磁気記録方式の磁気データ消去は、面内磁気記録方式よりも強い発生磁界を必要とします。斜め磁化システムを採用したMagWiperシリーズ(MW-15000X、MW-25000X、MW-30000X)では、業界トップクラスの10000 Oe(エルステッド)を超える発生磁界と、磁気データ消去能力を150%効率化する斜め磁化システムにより、更に確実な磁気データ消去を可能にします。
斜め磁化システムの有効性について
垂直磁気HDDは斜めに磁界を印加することで、少ない磁界で磁化(記録ビット)を反転できることを,測定結果は示しています。
図2は、規格化した磁化量が定点に達する際に記録ビットが消去されることを示しています
プラッタ(記録面)に対して斜め方向の磁界を照射した場合が、小さな磁界でハードディスク上の磁化を消去することができることが確認いただけます。※磁化飽和点とは磁化対象物(この場合はハードディスク内のプラッター)がそれ以上磁化されない磁化の最大値。磁化対象物が磁化飽和点を超えて磁化されることはない。MagWiper(垂直磁気記録HDD対応モデル)は、磁気消去装置における「斜め磁化システム」を世界で初めて実現しました。