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仮想化の種類・特徴

メディア解説:仮想化:仮想化の種類・特徴

“仮想化”が代名詞となっている“仮想化サーバ”を分類すると、正しくは「パーティショニング型」、「ホスト型」、「ハイパーバイザ型」の3種類に分けることが出来る。

パーティショニング型

「1台の物理サーバの上で、同じOSで動作する複数台数のサーバを論理的に構成する技術」で、1台のサーバ上で一つのアプリケーションだけを動作させるような場合に主に使用される。OSが共通なのでリソース消費量が少なく、動作上の無駄を省くことができる。同一ハードウェアで構成された、1台のサーバをパーティショニングとハイパーバイザ型の双方で実現しそのパフォーマンスを比較すると、実際に使用するアプリケーションの種類にもよるが、パーティショニングではハイパーバイザ型の2~数倍以上の台数の仮想化サーバを稼働することが可能な例も存在するという。欠点としてはOSが共通であるため、何かの理由でOSクラッシュを発生すると、全ての環境(仮想サーバ)が同時に障害の影響を受けてしまうことが挙げられる。

ホスト型

Apple社のパソコンである“Mac”の上で“Windows”を動作させる場合や、“Windows7”の“XPモード”のような、実際に使用しているOS(ホストOS)の上で別の“ゲストOS”を稼動させて、その双方のOSを同時に使用する方式。サーバ用の専用のホストOSとしては、VMware Player、VMware Fusionなどがある。ホスト型はすでに利用しているサーバやPCに対して、後からインストールすることも可能だが、ゲストOS上のアプリケーションがハードウェアへアクセスする時にはホストOSを経由することが必要であるため、ホストOSの負荷は大きくなり、パフォーマンスが低下する場合も存在する。

ハイパーバイザ型

XenやVMware ESX、Hyper-V、KVMなどの“仮想化”専用のハイパーバイザOS(ホストOSと呼ぶこともある)の上で、全てのゲストOSを稼動させる方式。「ハイパーバイザ型OSは、直接その上でアプリケーションを動作させることはないため、ホストOSより負荷が少ない」ことによって、「ホスト型に比べてハードウェアの負荷が軽くなる」傾向があり、パフォーマンスを必要とするサーバの仮想化で主に用いられて来たという経過もあり、近年のサーバ仮想化の中心的な技術となっている。

この方法の応用例として、過去に作られた、古いOSで使用することを基準に作成された、レガシーな業務用システムが、実際の要求に対して過不足なく十分に使用可能な状態であるにも関わらず、対応しているハードウェアが既に存在しなくなってしまい、使用不能になってしまうような場合に、そのシステムの可用性を維持することを目的として行う、「レガシーシステム」の延命策等にも活用が可能である。