メディア解説:データベース:データベース(DataBase、DB)とは
“データベース(DataBase、DB)”は、広く使われている言葉であるため説明が難しいのだが、個人情報保護法の条文では、対象を明確にする目的で使われているため、理解し易い説明をしているので、それを引用する。
第二条 この法律において「個人情報」とは、-省略-特定の個人を識別できるもの-省略-をいう。
2 この法律において「個人情報データベース等」とは、個人情報を含む情報の集合物であって、次に掲げるものをいう。
一 特定の個人情報を電子計算機を用いて検索することができるように体系的に構成したもの
二 前号に掲げるもののほか、特定の個人情報を容易に検索することができるように体系的に構成したものとして政令で定めるもの
この条文から整理すると、“データベース”とは情報の集合体であり、電子計算機を用いて、特定の情報を容易に検索することが出来るように、体系的に構成されているもので、使用目的に応じて検索することが可能な状態に構成され、保管されているもの、と理解すればよいことになり、コンピュータで扱う“汎用的なデータベース”としては、さらに①特定の目的の検索だけでなく、②他の目的で検索することが可能で、③内容の更新削除などの操作も独立して行うことが出来る、の3条件を付け加えて考えることが必要となる。
“データベース”を分類すると、階層型、ネットワーク型、リレーショナル型の3種類が存在する。
階層型データ
データを階層に分けて整理・管理する方法で、ツリー構造(親子の関係:1対多数)になることを前提にしているが、実際のデータは必ずしも1対多数になるとは限らず、逆の多数対1や多数対多数の場合も存在するために、一定の体系として成り立たず、管理方法が煩雑になり易い欠点を持つ。
ネットワーク型
個別のデータ相互のつながりを網の目状であることを前提にして管理することで、階層型の欠点を排除する目的で作られたが、個別のデータによって網の目が均一にならない(つながる数が一定ではない)ことがあり、管理の煩雑さが完全には解決できず、データ個々の内容によって判断する必要性が残存する。
リレーショナル型
データ項目を、複数の項目(フィールド)に分離・分解し、テーブルと呼ばれる表を作成して、行と列の2次元構造の管理を行い、要求項目による情報の抽出や結合に対する利便性を持たせた方法であり、汎用性が高いため現在の主流である。
“リレーショナル型データベース”は汎用性が高いため、検索などの操作や、内部に納められている個別のデータの新規追加や変更・削除などの作業を効率よく行うためのDBMS(DataBase Management System)と呼ばれるソフトウェアが登場し、特にOracleやマイクロソフトのAccessなどが広く用いられるようになり、現在では“データベース”と呼んだ場合には、これらのDBMSソフトウェアを意味することが多い。
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