HDDが認識されない原因は?SATAの場合
HDD(ハードディスク)には、いくつかインターフェース(接続規格)があるのはご存知ですか? その中でも代表的なインターフェースといえば、「SATA(サタ・シリアルエーティーエー)」と「IDE(アイディイー)」です。
今回は、SATAのHDDが認識されないトラブルの原因や対処法をご紹介します。
認識されないHDDのタイプを把握しよう
認識されないHDDのインターフェースがSATAなのかIDEなのかをまず把握することが大切です。 それぞれの特徴から、どちらのタイプなのかを確認しましょう。
SATAタイプはケーブルが細いのが特徴
HDDは現在、主にSATAが使われています。
IDEと違い、1本の伝送線だけを使って連続でデータを転送するシリアル式なので、ケーブルが細く、扱いやすいという特徴があります。
平行でデータを転送するIDEより効率が悪そうですが、CPUの性能が上がり高速でデータを転送でき、IDEのようにデータのずれが生じる心配がありません。
また、ケーブルが細いため、熱の通りが悪くなることもありません。
SATAのコネクタの形状は、ストレート、上L型、右L型などさまざまなタイプがあります。
IDEタイプは現在ほとんど使われていない
IDEの特徴が、複数の伝送線をまとめた帯状に幅広いケーブルです。
これは、IDEが複数の伝送線を使うことで、平行式でデータを転送する方式を取っているからです。
IDEのケーブルには、スマートケーブルという帯状ではないものもあるため、その場合は差込口やコネクタの形から判断しましょう。
IDEのコネクタには、ピンを挿入するための穴がたくさん空いています。
HDD本体の差込口にも、40本ほどのピンが付いています。
平行式でのデータ転送はノイズが発生し、データにずれが生じてしまいます。
また、横幅が広いケーブルなので、熱の通りが悪くなってしまいます。
それらのデメリットから、現在はあまり使われることはなくなりました。
最近では、マザーボードにIDE用の差込口がないものもあります。
HDDが認識されない原因はケーブル?
HDDが認識されないのは、マザーボードとHDDをつないでいるケーブルの不具合が原因の可能性があります。
HDDが認識されないときの確認事項
BIOS(UEFI)の設定画面に入り、HDDを認識しているか確認してみましょう。
BIOSは、電源ボタンを押した後、「F2」または、「F10」、「Delete」キーを押すと起動することができます。 設定・操作は、メーカーごとに違います。お手元にあるマニュアルや、メーカーの公式ドキュメントを参考にしてください。
HDDが認識されないときの対処法
BIOSでHDDを認識していない場合は、他のケーブルと取り替えてみましょう。
ケーブルを取り替えた後、HDDが認識されるようになった場合は、ケーブルに何らかの不具合が発生していた可能性が高いといえます。
また、WindowsXPなど、古いOSの場合はSATAのHDD用ドライバをインストールしなければなりません。
インストール用CDや、マザーボード・HDDの製造元のWebサイトから手に入れることができます。
それでも駄目な場合は、HDD自体に不具合が生じている可能性があります。
一度HDDを取り外し、他のパソコンに取り付け、HDDが認識されるかを確認してみてください。SATA-USB変換アダプタを使用することで、外付けHDDをつなげるような感覚で確認することも可能です。
認識されなかった場合は、HDD自体が損傷している可能性があります。
その場合は、メーカーに修理に出すか、新しいHDDに取り替える必要があります。
不具合が発生しているHDDに大切なデータが入っている場合は、修理に出す前にデータを復旧させることを優先してください。
なお、パソコンの扱いに慣れていない方で、HDDのケーブルを取り替えたり、HDDを取り外したりする作業に不安のある方は、自分では作業を行わずに、メーカーや専門業者に相談することをおすすめします。
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